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7月も終わりに差し掛かったある日、小さなインタビューが行われました。我々のインタビューに快く応えてくれたのは、昨年まで武蔵工業大学で長らく教鞭をとられた山田教授です。今もなお、同大学で学生に指導をなさっています。
私達の慣れないインタビューという初めての試みを快く受けてくださった山田教授は1時間も時間を割いて、お話をしてくださいました。
私達の質問に対して、一つ一つ大変丁寧に応えてくださいました。 |
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(情智会スタッフ) |
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「先生、最後に一期生へのメッセージをお願いします」 |
(山田教授) |
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「これからが大変です。一期生のことを社会がながめています。電子情報工学科の一期生には武蔵工業大学の伝統がありません。あなた達がその伝統を創っていくのです。」
と、独特の話し口調で言葉を選んで応えてくれました。 |
(情) |
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「まさに、一期生はこれからが大事なんですね。」 |
(山) |
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「知識や技術の上に新しく切り開かなければなりません。大学の講議というのは10年も20年も昔の話です。これからは、個人で勉強して自分で道を切り開かなければなりません。真似をする時代は終わりました。」
と、心なしか声にも強さが感じられました。 |
(山) |
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「また、あなたがたは個性を持ってる。しかし、それを仕事の上に活かさなければいけません。昔は一つの仕事は10年で動いていましたが、今は3年です。つまり、進歩が3倍になっているのです。その進歩に取り残されないよう、そして、その進歩に遅れずその先を行かなければいけません。」
と、一期生への思いを語ってくださいました。
最後に、 |
(情) |
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「先生の得意なものに俳句があると伺っていますが、、、」
と話題を投げ掛けると、突然今まで真面目な顔をしていた先生は恥ずかしそうに笑いました。 |
(情) |
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「どうか、私達に一句いただけますでしょうか?」
すると、先生の顔はまた真面目に戻り、 |
(山) |
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「私はいつも言っているのですが、、、」
と間を少しおいて、 |
(山) |
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「老いてなお、、、老いてなお、実り求める、、、老いてなお」 |
(山) |
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「老いてなお、実り求める、若葉かな」
と締めくくってくださいました。 |
(情) |
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「まさに先生のことですね。」 |
(山) |
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「あなたたちのことですよ。」
と、笑いかけてくれました。
途中で嫌な気などまったく見せず、最後まで丁寧に応えていただきました。いつも真面目な顔をしているだけに、笑った顔がとても輝いて見えた山田教授でした。 |
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